真実を解き明かす

GHQ、WGIP、日本の歴史や時事ニュースなどを取り上げていこうと思います。

太宰治は戦後あえて書いた「天皇陛下万歳」はGHQによって消されていた!?


「人間失格」や「走れメロス」などでとても有名な太宰治ですが、彼のあまり知られていないエピソードがあるそうです。それはタイトルにも書かれていますが太宰治は戦後すぐに「天皇陛下万歳!!」という文章を書いているようです。

これは太宰治が戦後最初に書いた「パンドラの匣」という作品に書いたそうです。しかしGHQの検閲によって消された部分だそうです。GHQの検閲自体は、もう江藤淳氏の閉された言語空間 占領軍の検閲と戦後日本 (文春文庫) [ 江藤淳 ]という本によって証明されています。


閉された言語空間―占領軍の検閲と戦後日本 (文春文庫)

太宰治は終戦二か月後に河北新報に小説「パンドラの匣」を連載して早速、昭和二十二年六月に河北新報から単行本「パンドラの匣」を出版しました。この時には双栄書房版などと河北新報社原本とに、異動のあることは従前より指摘されていました。この時にGHQの検閲を受けたそうです。

検閲がなくなった「パンドラの匣」には「削除」「改変」はなかったようです。

パンドラの匣とはどのような本か

この本は戦後の混乱に生きる人々の思想、行動に置き換えて、病院を舞台とした「パンドラの匣」を発表しました。その内容からは太宰にはめずらしくユーモアな作品だそうです。

小説は13章からなり、序幕は「幕開く」の戦争体験から始まっています。最後は竹さんの場長との結婚話で終わります。GHQの「検閲」は天皇に関する記述箇所がほとんどです。日本国民の天皇にたいする一般的な感情を打ち消すためにGHQが躍起だったことでしょう。

削除、改変された場所

「日本に於いて今さら昨日の軍閥官僚を攻撃したって、それはもう自由思想ではない。便乗思想である。真の自由思想家ならばいまこそ、何を置いても叫ばなければならないことがある」
「それは何ですか?」
かつぽれは、あわてふためいて質問した。
「わかっているじゃないか。」といって越後獅子はきちんと正座し、
「天皇陛下万歳!この叫びだ。昨日までは古かった。しかし今日に於いて最も新しい自由思想だ。十年前の自由と、今日の自由とその内容が違うことはこのことだ。それはもはや、神秘主義ではない。人間の本然の愛だ。今日の真の自由思想家は、この叫びのもとの死ぬべきだ。アメリカは自由の国だと聞いている。必ずや、日本のこの自由の叫びは認めてくれるに違いない。わしがいま病気でなかったらなあ、今こそ二重橋の前に立って、天皇陛下万歳と叫びたい。」

これは以外ではないでしょうか。太宰治がこのようなことを書くことは。三島由紀夫が書いたなら納得はできますが私もこれを知った時は非常に驚きました。若いころは共産党に入ったりして左翼活動も行っています。しかし年齢を重ねるたびに天皇陛下に対して敬う気持ちが募っていったそうです。

この分はGHQによって改変されています。

日本は完全に敗北した。そうしてすでに昨日の日本ではない。さらに、全く、新しい国が、いま興りつつある。日本の歴史をたづねても何ひとつなかったものが今目前に展開している。いままでも古い思想では、とても、とても。

他のところでも改変されたり削除したりされているようです。太宰治の天皇尊敬の念は明らかです。これは戦後突出した「天皇制否定論」などに対する痛烈な批判でしょう。だからあえて天皇陛下万歳という表現を使ったのでしょう。ですが1948年に自決してしまいます。このような葛藤ももしかしたら原因なのかもしれません。
三島由紀夫は太宰治を毛嫌いしていましたが太宰治の天皇尊敬の念は知らなかったのかもしれません。このことは西尾幹二氏のGHQ焚書図書開封(4) 「国体」論と現代 (徳間文庫カレッジ) [ 西尾幹二 ]に書かれています。





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